国際観光の街、神戸市内に、古くから栄える酒蔵が多く存在するのをご存じですか?
大小10軒あまりの酒蔵が、おいしい日本酒を製造しています。
その酒蔵のいくつかは、観光客に見学の門戸を開いています。
日本酒の製造過程や試飲など、日常では味わえない体験を楽しめる、酒どころのご紹介をさせていただきます。
神戸でなぜ日本酒なのか?
昔から「灘の酒」と言うフレーズを聞いたことがありませんか?
この大都会神戸の一角が、なぜこんなにも多くの酒蔵を有し、日本の酒どころと言われてきたのでしょう?
酒造りは”水”
まず、良い酒造りには、良い水が必要不可欠です。
まあ、酒だけでなくすべての動物・植物、さらに人間までにも、良い水は必要不可欠です。
どこかの飲料メーカーが「六甲のおいしい水」と言うドリンクを発売するくらいですから、六甲山からの湧き水は、ミネラル分が豊富で、とても美味しいです。
さらには、この六甲の水には「鉄分」が少ないと言う特徴が、酒造りには欠かせないものになっています。
六甲山の土壌は、石灰石を多く含むことから、このようなお酒にぴったりの水の恵みを得ることが出来ると言うことです。
また、海も近いことから適度な塩分も含まれている水が、更に出来上がるお酒に重要な役割を担っているそうです。
酒造りは”米”
酒の主な原料は、先ほどお話した「水」ともう一つの重要なファクターは、「米」です。
この地方は酒造りに最適な「佐藤錦」と言う品種のお米の生育に適しています。
またその佐藤錦の品質は、とても良くお酒造りに最適とのことです。
酒造りは”寒暖の差”
この神戸の気候も、お酒造りに適しています。
今は、コンピューター制御で、気候には左右されない安定した品質のお酒を造ることが出来ます。
ただ、昔は昼間と夜の寒暖の差が激しい、この神戸の気候が、酒造りにぴったりだと言うことで、この地が酒造りのメッカになった一つの要因でもあります。
酒蔵見学
この地区には、多くの酒蔵が存在しますが、酒蔵を解放し見学させていただけるところや、昔からの酒造りの資料館などを備えた酒蔵が、いくつかあります。
酒蔵見学だけでなく、無料で試飲を楽しめることができますので、ここで何カ所かご紹介します。
神戸酒心館
神戸市東灘区御影塚町にある、「神戸酒心館」
あのノーベル賞でも提供させている【純米吟醸】を製造している、酒蔵です。
予約することによって、AM11:00からの酒蔵見学に無料で参加できます。
まず、神戸酒心館での「製造工程」や「酒造りのこだわり」などをDVDを使って説明を受けた後、醸造所の見学です。
想像していた、酒造りの手法と全く違った、コンピューター化された醸造所を見ることができます。
最後に、試飲も楽しめ満足な一時間でした。
白鶴酒造資料館
神戸市東灘区住吉にある、「白鶴酒造資料館」
こちらは、昔の酒造りの様子を忠実に再現されており、とても見応えのある史料館です。
史料館自体の建物も、昔のものを補強し利用してるため、床の軋みだったり、歴史を感じる酒造りの道具だったりを、リアルに体験することができます。
最後には、もちろん試飲もあり、とても楽しめました。
こちらの史料館は、予約が不要なので時間があるときに気軽に訪れることが出来ます。
菊正宗酒造記念館
神戸市東灘区魚崎にある、「菊正宗酒造記念館」
こちらは建物こそ新しくしていますが、昔酒造に使っていた道具や写真・映像などを駆使した、とても興味深い資料館です。
歌を歌いながらの昔の作業映像などを眺めていると、酒造の楽しさや手間がかかる大変さなどが、うかがい知れます。
こちらも試飲ありで、資料館入口の美しい桜も見れてとても満足。
こちらも入場無料で、予約も不要なので酒造の梯子が楽しめます。
まとめ
いかかですか?
神戸観光は、いろいろな見どころがあります。
が、しかし、何度も神戸を訪れると行きたい観光スポットもだんだんなくなってきませんか?
今回ご紹介したような、テーマを決めての観光はとても充実しており、楽しいですよ。
予算も交通費くらいなので、安く一日楽しめる穴場観光「酒蔵巡り」
歴史の勉強もできて、お酒もチョットいただきながら神戸の街をぶらりと歩く、こんな旅もたまにはいかがですか?